注意散漫行動認識のためのスマートフォンカメラによる歩行者頭部向き推定

研究背景、概要、目的

現在, 「歩きスマホ」が社会的な問題となっている. 令和5 年までの5 年間で, 歩きスマホに関連する事故で158 人が救急搬送され, 事故多くが道路上で発生している. また, 歩行者がスマートフォンを使用することで, 横断中に周囲の交通状況を確認しなくなる傾向がある. このような背景から, 歩きスマホによる注意散漫行動の検知・認識技術が求められている.
本研究では, 歩行者の頭部向き推定技術に焦点を当て, 歩行者がどの方向を向いているかを推定する. これにより, 周囲の交通状況やスマートフォンに対する行動を認識し, 注意散漫行動を把握することができると期待される. スマートフォンの内外カメラから得られる画像データを用いて, 横断歩道付近での頭部向きの推定を行うシステムの作成を目指す.

参考文献

[1] 東京消防庁. ”歩きスマホ等にまつわる事故に注意!”, 2024. https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/nichijo/mobile.html , (Accessed: 2025-2-10).
[2] Long T Truong, Nam H Thai, Tho V Le, and Ashim Kumar Debnath. Pedestrian distraction:Mobile phone use and its associations with other risky crossing behaviours and conflict situations. Safety science, Vol. 153, p. 105816, 2022