研究紹介 - Computer Graphics

raindropsglobal illuminationdispersion

物理ベースレンダリング

フォトリアリスティックな画像生成のためには、光源からの光が目に届くまでの過程を正確にシミュレーションすることが重要になります。間接光まで考慮したグローバルイルミネーションを実現するためには、無数に存在する光線経路のなかからどのように経路をサンプリングするかがポイントになります。また、その経路途中での光と物質のインタラクションを分光分布(スペクトル)を考慮してモデル化することも大切です。私たちの研究室では、様々な物質の光学特性をモデル化し、最先端の光線追跡法を用いたレンダリング手法の開発を行っています。物理ベースレンダリングは映画やゲーム映像だけでなく、照明設計、工業デザインなどの幅広い分野において応用が期待されています。

キーワード: グローバルイルミネーション、スペクトラルレンダリング、フォトンマッピング、光学特性(反射・透過・散乱、分散・干渉・回折)
night visionafterimagetone mapping

視覚特性を考慮した画像表示

ディスプレイに表示された映像を見たとき、リアルに感じられるのはどのような場合でしょうか。実物を見た時とディスプレイを見たときでは、対象物の輝度は大きく違います。しかし、人の知覚特性を考慮した画像表示を行えば、その差は縮まりリアルに感じられるようになります。私たちの研究室では、昼間から夜のシーンに至るまで様々な視覚状態を模擬して、ハイダイナミックレンジ分光画像の表示を行うトーンマッピング手法の開発にチャレンジしています。これはCG画像の表示だけでなく、実写画像の視覚効果強調などにも利用でき、視覚情報呈示のバリエーションを拡大することにも寄与します。

キーワード: ハイダイナミックレンジ分光画像、トーンマッピング、視覚特性(暗所視・薄明視・明所視、順応、残像)
viz eyegroundviz headviz bodyglare

ビジュアライゼーション

多次元で大容量のデータをわかりやすく伝えるためには、様々な分野において情報可視化の技術が必要不可欠です。CTやMRIなどの画像診断装置の進歩により、医療分野においても、得られた大容量データからコンピュータ診断支援のための医用情報可視化の要求が高まってきています。私たちの研究室で培ってきた画像生成・表示技術を活用して、放射線科、眼科などの医療機関と共同で、医用可視化技術の開発に取り組んでいます。

キーワード: 情報可視化、メディカルグラフィックス(放射線科、眼科),プロジェクションマッピング